FC2ブログ

杜を訪ねて

神社めぐりと出会った獅子・狛犬たちへの想いについて。また、時にはモノローグも。

白獅子・黒狛犬  誕生秘話

本日は私のもう一つのサイト「白獅子・黒狛犬」を始めるに至った話をさせていただきます。



そう、あれは2011年3月12日。

あの日、いろいろな思いを胸にかかえ、その気持ちのもっていきようがないまま狛犬に会いに行った私。

狛犬はただ黙するのみ。
でも、それだけで良かった…。

気持ちの中で踏ん切りがついた。

そのつもりだった。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


時計の針をもう少し巻き戻す。

2011年3月11日。

その日、私は仕事もそっちのけで、気持ちは遠い地へと馳せていた。
明日からの京都旅行、家族は既に向こうに行っており、明日の朝一番で私も追いかける事になっていた。

そしてあの瞬間。

私は3時からのルート先に、いつもの如く少し早めに入ろうとしていた。
その瞬間、立ちくらみでも起きたのかと錯覚する程、身体が揺れた。
JR国立駅南口改札に近いところで、すぐそばの線路内に赤い巨大なクレーンが2基。
それが揺れているのを見て、地震だとわかった。


思ったより長く強い揺れに驚いたものの、収まったのを確認して、取引先に入る。そこのご主人・奥さんと「今の地震凄かったですね。」などと挨拶。

仕事が終わったのは4時半頃だったろうか。ルート先を出て、さて会社に戻ろうと思った視線の先には、改札前の人だかり。

駅の放送を聞いていると、あれからJRは止まったままで、運転再開見込みも立たないという。
仕方がないので会社に連絡しようとするも、電話はおろかメールも繋がらない。
ここに来て、事の重大さに気づかされ、慌てて家族やそれぞれの実家に連絡を取ろうとしたが、結果は同じ。

そのうちホームから人を出して、駅自体を封鎖するという放送が始まる。

情報が入らないまま、不安な時間だけが過ぎてゆく。

やっと会社からのメールを受信。各自直帰するようにとのこと。

さて、JRは動かないとなると国立から八王子に帰るには、先ず立川へと目指す。歩けない距離ではないが、仕事用のカバン二つ(計20kg位)を持ってだと後がきつい。バスを待つもなかなか来ず、やっと来ても列の順番待ちの状態。

その後、バスにやっと乗り込み、立川でモノレールがかろうじて動いているので、少しでも先に進み、途中から日野駅まで歩き、さらに八王子の自宅まで、遠回り路線のバスに乗り、やっと家についたのは、確か9時過ぎ。

家に着いてテレビをつける。
そこには非現実感を思わせる光景が繰り広げられていた。

その映像を見、あまりの事に呆然としつつも、私の頭の中には(不謹慎ながら)1つの思いが占めていた。

明日、電車は動くのだろうか?

全ては明日の事と眠りにつくが、翌日未明運行状況を確認するも、横浜線は不通のまま、他のルートでは新横浜の乗車時間には間に合わないのを確認し、家族に行けない事をメールする。

虚脱したまま、テレビの報道をみていたが、延々と続く悲惨なニュースに目を背けたくなってしまった。

そこでMX(白黒用一眼レフ)を持ち出し、地元の神社へと。狛犬を撮影したものの空虚さは埋まらず、調べてみたら中央線と南武線は動いていることを確認し、谷保天満宮に足を向けた。八王子に戻り八幡・八雲神社に伺う頃には、少しだけ心の中も満たされた気がした。



あの時、自分の中で踏ん切りをつけたつもりでいた。



しかし、どうしても京都に行きたかったという思いが心の中に燻り続け、それが黙して語らなかった狛犬にモノローグを紡がせる事となった。






本日も皆様にとっていい一日となりますように。






追記


あの日から

人を失くし 物を失くし 思い出を失くされた多くの方々へ

哀悼の意を表するとともに、また本日も皆様にとって良い一日となられることを願って止みません。

スポンサーサイト



テーマ:思うこと - ジャンル:学問・文化・芸術

たっつんのモノローグ | コメント:2 | トラックバック:0 |
<<遥かなる想い | ホーム | こんな物を作ってみた>>

コメント

こんばんは。

あの日を境として、多くの人が今までとは違った価値観を持って生活を続けていると思います。
今まで感じなかった事を感じるようになったりして、この気持ちをどうしよう?・・そんな事を形にする一つの形がブログなんでしょうね。

人はいくつもの顔を持っていると思います。

「杜を訪ねて」「白獅子・黒狛犬」どちらもたっつんさんなんですよね。

・・ちょっと纏まりを欠いたコメントですいません・・
2012-10-20 Sat 18:02 | URL | タク [ 編集 ]
コメントをいただきありがとうございました。

杜を訪ねてはデジタルで撮っていますが、白獅子・黒狛犬はモノクロフィルムですので、やはり一枚一枚シャッターを押す際に気持ちをこめています。

私の中で、デジタル撮影では「記録」を残す、フィルム撮影は「記憶」を残したいなぁと思っております。

写真の中に狛犬さんの生命を感じられればといつも悩みながら撮っているんですが…。まだまだ修行が必要ですね。
2012-10-20 Sat 19:48 | URL | たっつん [ 編集 ]

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

| ホーム |